2018年06月09日

ジャッキの作動油漏れを直す


 以前、車のタイヤ交換などに使っていたSLマンモス3t(大橋産業)というフロアジャッキを最近買い替えました。これはホームセンターで普通に売っているジャッキの中で最大級のものです。
 買い替えた理由の1つは作動油が漏ることでした。漏るといっても、ジャッキが下がってくるといった症状ではなく、リリース弁を回してジャッキを下げる時に、リリース弁のところから漏るのです。
 新しいジャッキ(長崎ジャッキNSG-3)があるので、SLマンモスはほぼ引退なのですが、補助ジャッキとして使えるようにしておこうと、修理することにしました。

大橋産業 SLマンモス3t
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 降ろすためにリリース弁を回すと、その軸の付け根から漏るのですから、原因はこの部分のパッキン材の劣化でしょう。まずはこのリリース弁のネジ軸を外します。このジャッキはジャッキレバーをねじるとリリース弁が開閉される構造で、レバーとリリース弁の軸はレバー支点位置で歯車で噛み合う形になっています。
 外れ止めのボルトを外せば、くるくる回すだけで逆ネジのリリース弁軸を取り外すことができます。この時、ジャッキのラム部にあるオイル注入口に隙間をあけて、空気圧差をなくしておきます。これをやらないと、油が吹き出すことがあります。

リリース弁部分
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リリース弁軸を外したところ
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取り外したリリース弁軸
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 リリース弁軸にはOリングが組み込まれており、これで密閉しているはずなのですが、よく見ると外側がだいぶ平らになっています。たぶんこれがすり減って、漏るようになったのでしょう。
 手持ちのOリングセットの中から合うサイズのものを選び、交換します。並べてみると、新しいものが気持ち太いのがわかります。

Oリングセット
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新旧のOリング
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 リリース弁軸に組み込むと、ゴム部の張り出しが以前より明らかに大きくなっています。

新しいOリングを付けたリリース弁軸
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 リリース弁軸を組み込み、動作させてみましたが、とりあえず油漏れはなくなりました。これまでの油漏れで作動油がかなり減っているので、フィラープラグを外して油を足しておきます。今回はタービン油を使いました。何度かフルストロークさせてエア抜きして、作業終了です。ついでに、何年ぶりかで各部に注油しておきました。
 実際に車を上げてみましたが、軸重1tちょいを2輪同時に問題なく上げられます。ただこのジャッキ、3tとなっていますが、がんばって2tがいいところという感じです。

デフ玉に掛けて2輪同時ジャッキアップ
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posted by masa at 14:03| 自動車整備