あと何年車の運転ができるんだろうと考えたときに、やっぱりMTを運転したいと思ったのです。昔持っていたJeepはなにかと大変でしたが、楽しい車でした。その後のY60サファリもMTでした。Jeepが鉄として朽ち果て、Y60がディーゼル規制で乗れなくなり、後継のY61サファリ(中期)に乗り換えたのですが、国内販売は残念ながらATしかなく、悲しい思いをしたのです。久しく欲しい車がなく、次に車を買うなら4WDの軽トラかなぁなどと思っていたのですが。。。。
今買える楽しいMT車というと、ひとつ思い浮かぶのは新しいJimnyですが、今使っているサファリとの使い分けが難しいこと、人気に生産が追いつかず、納車がいつになるかわからない状態なので、候補から落ちました。
というわけで、2018年12月にNDロードスターを購入しました。MTとオープンの爽快感という、かつてのJeepに合い通じる要素が選択の理由です。
■ 購入したモデル
現行のND5RCマツダロードスター(以後NDと略)は2015年に発表された4代目ロードスターです。発表当初はそんなに気にもしていなかったのですが、いつの間にか気になる車になっていました。
購入したのは、2018年夏のマイチェンモデルです。この時のマイチェンでは、ハードトップモデルのRFのエンジンの大改良が中心でしたが、他にも安全装備の充実などが行われました。
大きなディーラーには納車専用ブースがあるんですね
まずはオープンに
運転席と助手席しかない。
走行距離はごくわずか。ただし燃費は極悪(笑)
グレードの詳細はマツダのサイトでわかりますが、基本的には次のようになります。
・S
ベーシックグレード。最軽量。MTのみ、ボディ補強パーツ、リアスタビ、マツコネ省略。
・S Special Package
ほぼ標準グレード。MT/AT、基本的なボディ補強パーツ。
・S Leather Package
豪華な内装、MT/AT、高級オーディオ、安全装備がより充実。
・RS
全部入り。さらに足回り強化、レカロシート。
・NR-A
競技用ベースモデル(公道走行可)。ボディ補強、足回り強化。マツコネ省略。
自分が買ったのは幌モデルのS Special Package(以後SSP)という、標準的なグレードです。とりあえずマツダコネクト(オーディオ、ナビ、情報の統合システム)は落とせない、革シートにこだわりはない、固めるつもりもないとなると、この選択になります。これにさらにセーフティパッケージとシートヒーター/CD/DVD/ワンセグTVを加えました。TV系は不要だったのですが、シートヒーターとセットオプションだったので。。。
セーフティパッケージは、安全装備がより充実するもので、ハイビームの自動制御がより高度化され、標識を自動認識したり、クルーズコントロールが付いたり、液晶メーターがカラーになったり。
加えてディーラーオプションでETCとバックカメラを追加しました。
■ もし人に勧めるなら
自分はSSPグレードを買ったのですが、もし人に勧めるなら断然NR-Aですね。ボディ補強、強化ブレーキ/サスが組込済で、贅沢装備がないので、お手頃価格になっています。ナビをスマホで済ますのであれば、これが一番合理的な選択肢でしょう。
■ サービスマニュアルの入手は基本
車を入手したら、整備書も入手することにしています。過去に乗っていたJ50系Jeep、Y60サファリ、そして現役のY61サファリとも、整備書を入手しました。
もちろん、NDも例外ではありません。マツダの場合、サイト内に整備書の提供に触れているページがあり、一般ユーザーでも希望すれば有償で入手できます。購入したディーラーで聞いたところ、オーナーには販売するということでした。
マイチェンごとに新版がでます。写真は手違いで届いたNDの第2版。その後第3版に交換。
かつての整備書は紙に印刷された書籍の形ですが、現在はPC上でブラウザで閲覧する形で、CD-ROMで提供されます。たぶん、ディーラーや整備工場は、マツダのサイトでオンラインで閲覧できるんでしょうね。マツダの場合、これらはMESI(Mazda Electronic Service Information)と呼ばれています。
入手したCD-ROMには、以下の資料が含まれています。
・新車解説書
車両各部の構成や構造、特徴を解説したもの。
・車検・点検
各種の点検項目。
・整備書
車体、エンジン、AT、MTの整備方法
・ボディ修理
ボディの修理方法、各部寸法。
・電気配線図
電装品の回路、配線。
いくつかのプラグインの都合か、これらはIEで閲覧します。一応プロテクトがかかっていて、基本的にはPCにCDをセットして起動することになっています。ファイル一式をPCにコピーして起動するとCDを入れろと言われますが、まぁこれは簡単に回避できるので、自分はノートPCにファイルをコピーして使っています。

データはIEで閲覧します
■ 車載工具
NDに限らず、現在販売されている車にはほとんど工具が積まれていません。スペアタイヤもなく、代わりにパンク修理キットが含まれています。今回、標準で付属していたのは以下のものです。
・パンク修理キット
エアコンプレッサー、パンク修理剤、バルブコアなど。
・ねじ込み式の牽引フック
前用と後用。
・ホイールナットレンチ
一応ホイールナットを回せますが、スペアタイヤはありません。主な用途は牽引フックのアイ部に差し込み、締めたり緩めたりすることです。
前後のフックとそれを回すためのL時レンチ
パンク修理キットは修理用の薬剤とエアコンプレッサーのセット
コンプレッサーのホースは裏側にうまくはめ込まれてます
これだけではあんまりなので、以下の工具を常時積載しています。
・ドライバー
プラスとマイナス。
・コンビレンチ
車載工具といえばショートスパナですが、まともにボルト/ナットを回そうと思ったらソケットかメガネです。ソケットは費用がかかるので、10/12/14/17のコンビを車載しています。
・プライヤー
車載工具のお約束。
・エアゲージ
パンク修理キットのコンプレッサーに圧力計が付いているのですが、ちょっと測るのにこれを引っ張り出すのは面倒なので、小型のものを別途用意しました。
・パンク修理キット
純正品は液体の修理剤をバルブから流し込むタイプですが、これを使うとタイヤの再利用が困難ということなので、ゴムヒモをねじ込むタイプを積んでいます。まぁ、これでうまく直るかどうかは、やってみないとわかりませんが。
・ジャッキ
標準でジャッキは搭載していませんが、車両側にはジャッキを収納するスペースが用意されています。ディーラーオプションでジャッキ類があるのですが、かなり割高なので単品で購入しました。ジャッキを収納場所に固定するには、専用のネジが必要です。
・車止
適当な(年代物の)車止を2個。
・ブースターケーブル
これもお約束。
ふたつめの工具袋はY61サファリのもの
そういえばもうひとつのお約束のプラグレンチがないですね。長寿命タイプのプラグであることと、DOHCヘッドでプラグはかなり深いところにあるので、脱着にはちゃんとしたプラグ用ソケットとエクステンションが必要なので、車載はしていません。
■ パンタジャッキを用意
トランクの右側にフタを外せる部分があり、この中がパンタジャッキ収納スペースになっています。内部の台座にジャッキを置き、上側を専用の手回しネジで固定することで、ジャッキをしっかりと固定することができます。ジャッキはKTCの600kgパンタグラフジャッキがちょうど収まります。ネジは純正部品(B001-56-170C)を取り寄せることができます。
一般的な車載ネジ式ジャッキは、フック軸にL字ホイールナットレンチを組み合わせてハンドルとするものが多いですが、単品で購入したジャッキは鉄の棒を曲げたハンドルが含まれています。これは工具袋には収まらないので、トランクの一番下に置いておきます。
ハンドルを赤く塗ったのは、道端などでの視認性向上のため
トランクの側面部分にきっちりと収納
■ とりあえずドライブレコーダーを取り付け
何かとアレなご時世なので、とりあえずドライブレコーダーを取り付けます。
NDは車高が低く、さらにウィンドウの縦幅が比較的小さく、また自分がシートを起こしめにした姿勢が好きなので、今までの車より上方視界がちょっと悪くなります。なので少しでも視界をかせぐべく、小型のものをミラーの影になるあたりに取り付けます。
新しい車用にTranscendの物を新規に購入したのですが、これが思いのほか大きく、結局Y61に使っていたちょっと古いユピテルのものを移植することにしました。
ほぼミラーの影になるので、視界にはほとんど影響しません
最初はシガーソケットの電源アダプタを使って仮設配線で使っていたのですが、ちょっとあれなので、電源直結タイプのアダプタを調達し、内装を外して配線を収めました。
内装の取り外しは当然整備書で調べられますが、この辺のサイトにも詳しい解説があります。
仮配線
内装を外してちゃんと配線
ついでに車載のものより容量大きめのUSB電源アダプタも接続しようと思ったのですが、ちょっと問題が起こりました。USB電源アダプタを接続すると、ワンセグTVが受信できなくなるという問題です。今回、電源は車内のヒューズボックスの未使用部分からヒューズタイプの引出線を使って取り出したのですが、アダプタ類を設置した直ぐそばにTVチューナーがあり、どうも電源アダプタのレギュレーターのノイズが影響するようです。TVアンテナはウィンドウスクリーン上のプリントアンテナで、アンテナのすぐそばにプリアンプがあるようで、この信号系まわりか、あるいは電源経由でノイズが回り込むのでしょう。
短いオレンジ色がプリントアンテナ
ダッシュパネル内のワンセグチューナー
TVを見ることはまずないのですが、恒久的に見えないというのもなんなので、とりあえずUSB電源アダプタの接続は見送りました。ドラレコ用のアダプタも多少の影響はあるようですが、見えなくなるほどではないのでよしとします。必要な時はシガーソケットに差し込むタイプのものを使います。
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