インバータで遊ぶには、マニュアルが欠かせません。また中古で入手した場合などは、動作モード、パラメータ、制御端子の設定などが初期設定と異なる状態であったり、そもそも操作機能がロックされていたりするので、まずは標準的な状態に戻す必要があり、そのためにもマニュアルは欠かせません。
三菱電機のインバータは、三菱電機のサイトからPDF形式のマニュアルをダウンロードすることができます。製品を購入すると、紙の基本マニュアルは付属していますが、パラメータ設定などの詳細は含まれていないので、「応用編」というマニュアルをダウンロードする必要があります。
300ページを超える量ですが、おおよそ項目ごとに分かれているので、必要な機能を探すのは難しくありません。
ダウンロードするには、ユーザー登録が必要です。
■パネル
インバータ本体のパネルにはいくつかのスイッチ、ダイヤル、4桁のLEDなどがあります。これらを使って各種パラメータを設定し、基本的な運転操作を行うことができます。
RJ-45コネクタ(イーサネットと同じコネクタ)を使って、オプションの外部コントロールパネルや設定用コンソールを接続することもできます。またUSBやその他の通信を使い、PCで設定ソフトを動かして設定することもできます。まぁ、素人が遊ぶ程度なら、これらは必要ないでしょう。
スイッチは以下のものがあります。
・PU/EXT
運転モードの切り替えです。PUはインバータのパネルから運転制御を行うモード、EXTは制御信号を使って外部から運転制御を行うモードです。現在のモードを示すLEDがスイッチの上にあります。
・RUN
モーターの運転開始です。
・STOP/RESET
モーターの運転停止と、保護機能が動作した時のリセットです。
。MODE
運転モード、パラメータ設定モード、アラーム履歴のモードが順番に切り替わります。
・SET
パラメータ設定モードでは、パラメータの値を設定します。運転モードでは、LED表示が周波数、電流、電圧と切り替わります。
パネルによる操作をロックしたり制限することができます。中古で入手したものなどは、この状態になっている可能性があります。スイッチ類の操作が効かない場合はパネルがロックされており、MODEボタンの長押しで解除できます。
■パラメータ設定
モードボタンを何回か押して、LEDにP表示が出たら、パラメータ設定状態です。ここでダイヤルを回すとLEDにパラメータ番号が表示されます。目的の番号が表示されている状態でSETを押すと、そのパラメータの現在の設定値が表示されます。ここでダイヤルを回して数値を変更し、SETを押すと、そのパラメータ番号に現在の値が設定されます。